フラメンコギターとクラシックギターは非常に似ていますね。
ぱっと見て違いがわからないという人も多いですね。
そこで、ここでは、フラメンコギターとクラシックギターの違いについて紹介したいと思います。
フラメンコギターとクラシックギターの共通点
「フラメンコギターの魅力」の記事にも記載しましたが、フラメンコギターとクラシックギターは、どちらもアコギであり、ガットギター(スパニッシュギター)という分類になります。
よって、共通点は多いですね。
共通点は、思いつくのをざっと挙げてみると
- 弦:1~3がナイロン(ガット)弦、4~6がスチール弦である
- 大きさ、形状が同じ
- 弾き方:ピックを使わず、つめ弾きするという点で同じ
- スペイン発祥である(だからスパニッシュギターというのですが)
といったことがあげられます。
よって、フラメンコの演奏でも、クラシックギターで演奏する人もいますね。
(逆はあまりみかけないかも。これはフラメンコギター自体がクラシックギターに比べてマイナーだからだと思います)
私も、たまにフラシックギターを用いてフラメンコを弾くことありますね。
フラメンコギターとクラシックギターの違い
前の章でフラメンコギターとクラシックギターの共通点についてみてきましたが、この章ではフラメンコギターとクラシックギターの違いについてみていきたいと思います。
フラメンコギターとクラシックギターの違いは、主に以下の4つだと思います。
音
どちらもナイロン弦ですので、スチール弦を使っているアコギとは、温かみのある音となりますが、フラメンコギターとクラシックギターでは、音色が少し違います。
クラシックギターでは、クラシックらしい、深みのある音を出しますし、フラメンコギターでは、フラメンコらしい音、つまり立ち上がりの早いパリッとした音が出ます。
ゴルペ板
フラメンコギターにあって、クラシックギターにないものとして、「ゴルペ板」というのがあります。
これは、ギターのボディの表面に張られている透明のボードになります。
なぜ、こんなものが張られているかというと、フラメンコでは弦を弾いて音を出すのと、ボディを右手で叩いて音を出すというパーカッションのようなこともやるためです。
置いてあるギターが、クラシックギターなのかフラメンコギターなのか見分けるには、このゴルペ板があるかどうかで見分けるのが一番いいかと思います。
ボディの厚さ
クラシックギターとフラメンコギターを横に置いて並べて比較してみると、ボディの厚さが違うことがわかります。
クラシックギターよりもフラメンコギターの方が、ボディの厚さは薄いです。
このボディを薄くすることにより、フラメンコらしい立ち上がりの早い音を出せるようになっています。
弦高
弦高とは、ギターの指板(フレット:左手で弦を抑える板)と弦の高さのことです。
この弦高が、クラシックギターに比べて、フラメンコギターの方が低くなっています。
弦高を低く設定すると左手が抑えやすくなります。
これは、フラメンコギターの方が、伴奏時にコードなどを抑えることが多ことがあります。
コードを抑える時は左手はセーハを行うことも多くなることから、より抑えやすさを重視して設計されています。
フラメンコギターとクラシックギターの奏法上の違い
前の章で、フラメンコギターとクラシックギターの楽器としての違いを見てきましたが、奏法上も違いがあります。
フラメンコギター独特の弾き方があり、このフラメンコギターの弾き方に憧れて、フラメンコギターを始めてみようと思っている方も多いかと思います。
詳細は、別記事にて記載いたしますが、ここでは簡単に奏法上の違いをご紹介します。
カポタスト
フラメンコギターは音のキーを変えるために、カポタストという機器を用います。
指板(フレット)上に、カポタストを取り付けることにより、キーを高くしたり低くしたりすることができます。
フラメンコでは、歌い手により歌のキーが変わるためです。
クラシックギターでは、基本的に歌い手と合わせるということがありませんので、カポタストはつけません。
右手の特殊奏法
右手の奏法は、クラシックギターにくらべ、フラメンコギターは、特殊な奏法があります。
具体的な奏法の説明は、別の記事で記載いたします。
- ラスゲアード
- アバニコ奏法
- アルサプーア
- ピカード
- ゴルペ
- タパオ
まとめ
いかがでしたでしょうか?
クラシックギターとフラメンコギターを比較することにより、フラメンコギターの特色がよりわかったかと思います。
これを機に皆さんも実際の楽器を手にしてみてはいかがでしょうか。
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