ここでは、フラメンコの曲種を順に紹介していきます。
フラメンコでどんな曲種があるかについては、こちらでまとめていますのでご確認下さい。
その中から今回は、”ソレア (Solea)”と”ソレア・ポル・ブレリア(Soleá por bulerías)”についてご紹介いたします。
ソレア(Solea)とは?
ソレアとは、スペイン語で”悲しみ“や”孤独“という意味になります。
“フラメンコの母“とも言われおり、フラメンコの中で非常に重要な曲種です。
ソレアの踊りでは、ストーリーがあり、始めは、ゆっくりとしたテンポで始まり、悲しみ・苦しみを表現されます。
そこから、それを耐え、強く生きていく。
そして最後は、早いテンポの曲のブレリアにつながっていきます。
非常にダイナミックな曲で、フラメンコを始めた人なら誰しも、このソレアに取り組んでみたいと思う憧れの曲種です。
ギターでは、ゆっくりとした12拍子で演奏されます。
このゆっくりとしたテンポであるため、1拍の中に装飾音を入れる必要があったりで、演奏するのは、難易度の高い曲と言えます。
曲の構成
曲の構成は自由ですが、ソレアの一般的に伝統的な曲の構成は以下となります。
- サリーダ:出だしの歌のことで、声慣らしを行います。
- レトラ①:1つめの歌になります。
- ファルセータ:ギターによる間奏部分になります。
- レトラ②:2つ目の歌になります。
- エスコビージャ:踊りてが足さばきを行うシーンです。
- ブレリア:終わりに近づくにつれて早いテンポの曲のブレリアに移行していきます。
12拍子とは?
12拍子は、フラメンコトクトクのリズムです。
基本形は、「1・2・3、1・2・3、1・2、1・2、1・2」で構成されています。
3拍が2つ、2拍が3つとなっています。
ソレア・ポル・ブレリア(Soleá por bulerías)とは?
ソレア・ポル・ブレリアとは、ソレアをブレリア調に近く、少し早めのテンポにしたものです。
逆に、ブレリアの早いテンポを少し落として踊るものを、ブレリア・ポル・ソレアといいます。
曲調は、ソレアとブレリアが混ざり合ったような曲であり、ソレアと同様にマイナー系の曲種であり、エレガントさはありません。
ソレアでは、ゆっくりなテンポであるため、難しさがありますが、ソレア・ポル・ブレリアは、ゆっくりでの難しさがなく、また見る側も退屈しないというのメリットがあります。
従って、踊りの練習生には、ソレアの前に、ソレア・ポル・ブレリアを練習するのがお薦めです。
ここ数年で、日本でもソレア・ポル・ブレリアは非常に人気が出てきており、タブラオでも頻繁に見かけることができる曲種になります。
曲の構成
曲の構成は自由ですが、一般的にソレア・ポル・ブレリアの伝統的な曲の構成は以下となります。
後半は、他の12拍子の曲と同様に、ブレリアへと移っていきます。
- サリーダ:踊り手が声慣らしを行う部分です。
- レトラ①
- ファルセータ:歌のないギターによる間奏部分です。
- レトラ②
- ファルセータ
- エスコビージャ:踊り手による足さばきのシーンです。
- ブレリア:終わりに近づくにつれてブレリアの早いリズムの曲に移行していきます。
まとめ
今回は、ソレアとソレア・ポル・ブレリアでした。
まとめると以下のようになります。
- ソレア
・テンポ:ゆっくり
・キー:ミの旋法(E)
フラメンコの原点とも言えるソレア、是非取り組んでみてください。
- ソレア・ポル・ブレリア
・キー:ミの旋法(E、A)
・テンポ:ミディアム
いかがでしたでしょうか。
フラメンコの原点とも言えるソレア、ソレアの雰囲気があるソレア・ポル・ブレリアは非常に面白い曲種です。
是非ともチャレンジしてみてください。
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