ここでは、フラメンコの曲種を順に紹介していきます。
フラメンコでどんな曲種(ヌメロ)があるかについては、こちらでまとめており、一覧として確認することができますのでご確認下さい。
その中から今回は、必須の曲種である”ブレリアス(Bulerias)”と”アレグリアス(Alegrias)”について詳しく紹介したいと思います。
どちらも非常に人気があり誰もがマスターしたい曲種ですね。
アレグリアス(Alegrias)とは?
アレグリアスは、スペイン語で”喜び“を表す意味で、フラメンコの中ではソレアと並んで最も有名な曲種であると言えます。
南国の雰囲気をもつスペイン南部の港町カディスが発祥の地であると言われています。
明るい曲ですが、曲の中で短調になる部分もあり、曲の中で、人生の様々な感情・場面が表現され、構成にメリハリがあります。
踊り手としては、レトラの長さも決まっているので、比較的踊りやすい曲と言われています。
日本では、明るい曲種であることから、おめでたい式典、結婚式などでもよく演奏されたりする曲種です。
曲の構成
曲の構成は自由ですが、よくあるアレグリアスの伝統的な曲の構成は以下となります。
シレンシオというのが他の曲種にないアレグリアス独特の部分になりますね。
- サリーダ:出だしの歌のことで、歌い手がここで声慣らしを行います。
- レトラ①:1つめの歌になります。
- ファルセータ:歌のないギターによる間奏部分です。
- レトラ②:2つ目の歌になります。
- シレンシオ:静寂という意味で、ギターの短調のファルセータと踊りによる歌と歌の間のゆったりとした静かな部分です。
- エスコビージャ:踊り手が足さばきを行うシーンです。
- ブレリア:曲の終盤は早いテンポの曲のブレリアに移行していきます。
ブレリアス(Buleria)とは?
南スペインで誕生したと言われており、フラメンコで最も有名といってもいい代表的な曲種です。
世界一速い舞踊曲であると言われており、フィエスタと言われるフェスティバルでよく歌われます。
タブラオの最後に踊られる”フィン・デ・フィエスタ“では、たいていの場合はブレリアスが踊られます。
踊りの場合は、一般的にブレリアスのみで踊られることはなく、12拍子系の曲、アレグリアスやソレア・ポル・ブレリアス、ソレアレスの後半部分はブレリアスとなります。
12泊で1コンパスとなっており、カンテに合わせて即興で踊られます。
- ソレアレス
- ソレア・ポル・ブレリアス
曲の構成
フィン・デ・フィエスタ(タブラオの最後に踊られる)の構成についてです。
基本的には、即興で成り立っているので明確な構成はありませんが、よくあるパターンとしては、
- ジャマーダ
- 歌振り
- ジャマーダ
- ハケ歌
といった感じが多いです。
まとめ
今回は、アレグリアスとブレリアスでした。まとめると以下のようになります。
アレグリアス
・キー:長調(Em、Am、Cmなど)
・テンポ:ミディアム
フラメンコのレパートリーとしてアレグリアスは必須ですね、是非とも取り組んでみてマスターしてください。
ブレリアス
・キー:ミの旋法(AまたはE)
・テンポ:速い
12拍子系の曲であれば、終わりはいつもブレリアスになります。是非ともマスターしてみてください。
いかがでしたでしょうか。
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